ニセ霊感男

働くライフハック

これは、私が底辺現場で働いている時に目の当たりにした、イカれたメンバーを紹介する記事となります。

これは、私がいたチームの隣のチームの話なので話が伝聞になり、
臨場感がいまいち薄いことをお許しくださいまし。

私のいた隣のチームに、一人の男が配属されました。
名前を仮にS君とします。
S君は当時30代前半、身長は170に少し満たないくらいで、眼鏡をかけたおとなしい男でした。

ぱっと見、これといった変わったところもありませんでした。

この男、寡黙なな様子ではあったものの、最初の数か月くらいは仕事に普通に取り組んでいたようです。

しかし、S君は遅刻がとても多かった。
週に1,2回くらいは平然と遅刻をします。しかも始業時間に来ないから電話をすると今起きたとのことで、昼前に出勤したりもあった様子です。
(彼は一人暮らしで、職場が不便なところにあったこともあって通勤に2時間ほどかかっていました)

なお、あまりにS君の遅刻が多いので、所属会社の営業から引っ越しを命じられ、
電車で10分ほどのところに引っ越したのですが、引っ越しの翌日に早速遅刻してきたそうです。

配属から半年弱たったある日、S君は

自分は実は霊が見えるんだ

と言い始めました。

霊がいると指さすのは、仕事で作業をするPCやサーバでした。

server

リモートなどはなく、その台に行かなければ仕事はできません。
かたくなに仕事をしようとしないので、チームの別の人が仕事をする有様でした。
そういった言動を繰り返すようになったので、S君は当然ながら現場で孤立することになりました。

ある日、S君はまた遅刻してきました。
遅刻頻度が多くなってきたのでまたかという感じで上司が応対したのですが、いつ頃来れそうというと昼頃とのことした。
家が近くになったのにもかかわらずなぜそんなにかかるのかと問うと、交通費がないんですとのこと。

リサイクルショップでお金になるものを売って、そのお金で交通費を稼いで出社します


とのことでした。
想像の斜め上の回答に、ただただポカンとするばかりだったと言います。
予定通り彼は昼頃出社をし、話を聞くと洗濯機と冷蔵庫を5000円で売ってきたとのことでした。

彼の所属会社に交通費を支給していないのかと尋ねると、
交通費はきちんと支給しているとのことでした。
彼は一人暮らしですがこれといった趣味もなく、酒・たばこ・ギャンブル・ソシャゲも一切やりません。


何にお金を使っているのかと問うと、食事とのことでした。
とにかく食べるのが好きで、ついお金をかけてしまうのだと。
会社に行く交通費まで使い込んでしまうことで、彼の金銭感覚は明らかにイカれている様子でした。それを聞いてよく一人暮らししてるな・・・と思いました。

彼が避けられるのは、「霊が見える(自称)」、「遅刻が多い」だけではありません。
身体がひたすら臭いことが多いのです。
どうやら風呂に入っていないことがあるらしいのです。


私も、彼が近くを通った時、ほのかにホームレスの匂いがすることを感じました。

「エレベーターが臭い」と別チームから苦情が来たこともあるようです。
なお、洗濯機を売った後、彼が異常に臭くなったのでチームメンバーがこらえられず臭いががどうにかならないか聞いてみると、洗濯機がないので服が洗えないとのことでした。
その時はチームメンバーみんなでカンパして、洗濯代を出してあげたそうです。

S君は、会社を辞めたいと訴えてるようになったのですが、現場との契約上の問題で2、3か月仕事を続けてほしいと言われていました。
そんなある日、彼は無断欠勤をしました。
携帯電話も一切つながらず、普段の生活から多くの問題がある様子なので、最悪の事態を想定した会社の上司2名が彼の一人暮らしのアパートまで行きました。
アパートも鍵がかかっていたので、長時間待っていると彼が大きな買い物袋を提げて戻ってきたと言います。
買い物袋には、食べ物がたくさん詰まっていたそうです。

結局、S君は退職することが決まりました。
お金もなさそうだし、生活能力が皆無の彼が、今何をやっているかは誰も知りません。
霊が本当に見えていたのかもわかりません。

皆さんの職場にも、こんな人はいませんか?

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