今回、「会社がヤバくなるとどうなるか?」について、私の実体験から分かったことを書いていきたいと思います。
私の就職活動直前にリーマンショックが日本を襲い、不景気の中、
2010年に新卒でIT派遣業を主とする中小企業に入社しました。
(私は、この2010年新卒世代をリーマン第一世代と呼んでいます。)
入社前に当時の社長から、
君たちの入社後まもなく会社が合併して大きくなるけど、君たちには影響はないから大丈夫、安心して頑張ってもらいたい
と言われ、安心して入社したのですが、それは大きな間違いであることに気づくのは入社後になります。
(なお、後で知ったことですが、私の会社は吸収合併をされる側でした。つまり、立場としては弱い側になります。)
外部・社内での新人研修を終えた直後に会社の合併が終了し、社名が変わりました。
研修後、メンバーそれぞれが時期を見て現場に配属される形だったのですが、さっそく違和感が始まりました。
仕事がない!
特に私は覚えが悪かったため、なかなか現場が決まらず…
7月に社内研修が終わってもなお社内に居て、ほぼ社内ニート状態になっていました。
社内ニート期間中はシステム開発の自主学習、資格の勉強、簡単な仕事の手伝いなどをやっていました
もんもんとした日々を送りつつ5か月を過ぎようとした日、ようやく配属先の現場が決まりました。
しかし、その現場も半年ほどで出ることになり、しばらく暗黒時代を過ごすことになったのでした。
(ちなみにその現場は私が出てから間もなく、私を除くメンバーのほとんどが退職することになりました。)
待遇&福利厚生などの、コストカット!
私の入社当初、福利厚生として夏休みが2日ほど付与されていました。入社してから半年は有給が付与されない為、この2日は貴重な休みでした。
(ちなみに、私はこの休みで銀行や役所に行ったのを覚えています。)
既に述べたように、私の会社は吸収される側でした。
なので、吸収する側の会社のルールに合わせることになりました。
吸収する側の会社には、夏休みがありません。
私の年を最後に、夏休みは制度上消滅することになりました。
そして、待遇も吸収する側の会社に合わせた結果、少し下がることになりました。
なお、本格的に会社がヤバくなった後、大企業に吸収されることになって存続することになったのですが、待遇はさらに下がることになりました。
後は交通費も、私がいる間に1か月→3か月→6か月分支給に変わっていきました。
まとめて払った方が安く済むからですね。
これは私の例なのですが、いろいろな人に話を聞いてみると会社がヤバくなると、待遇&福利厚生からカットされていくとのことです。
会社のキャッシュを増やす為に、業績を上げるよりもまずまっ先に出来ることとして挙げられるのは従業員にかかるコストを減らすことだからですね。
以下、その例を挙げたいと思います。
コストカットの具体例
- 休暇、手当などがなくなる。
- 給与制度の改定(結果的に給与が減る形になる)
- ボーナスカット
- 交通費の支給がまとめてになる(1か月→3か月→6か月)
- 交通費、物品などの支給条件にうるさくなる。
場合にもよりますが、いくつか当てはまる場合は会社の経済事情が良くない可能性があります。
さらにひどくなると、給料の遅配
が起きる場合があります。これはもはや最終段階です。
真っ先に転職活動を始めたほうがいいでしょう。
いなくなっていく、できる人
会社がヤバくなった特徴としてまず挙げられるのは、できる人がいなくなっていくことです。
多くの人が言っていることなのですが、私はこれを目の当たりにしました。
できる人は、年がいった人でも転職先を見つけて辞めていったそうです。
このように、他の会社からも声をかけてもらえる人から姿を消していきます。
消えていく、若手
できる人がいなくなるのが目立つようになった後、次に消えていくのは若手でした。
実際に自分が若手だったから分かるのですが、消えていく理由はこの2つなのではないかと思います。
- 転職がしやすいから
- 職場がおかしくなった際、真っ先に割を食うから
転職がしやすいからは当たり前かもですが、職場がおかしくなった際、その影響を真っ先に受けるのは、仕事を始めて年月がそこまで経っていない若手でした。
- 仕事を教えてもらえなくなった
- 現場から出された
- 現場がおかしくなり、理不尽なことを言われるようになった
私含め、若手の多くがこの事態に直面することになりました。
最初にお話ししたように、私が最初に配属になった現場は私以外のメンバーがほとんど退職することになったのですが、特に若手のメンバーは全員退職しました。
悪くなる、会社の雰囲気
会社がおかしくなると、会社の雰囲気が悪くなります。
まず、空気が悪くなります。
長年ともに仕事をしている仲間なのに、空気がみるみる悪くなってきたのを感じました。
私が見た変化として、これまでそんなでもなかった人が
- 急にキレるようになるなど、情緒不安定になる。
- 疲れが目立ち始める
等が見られたら要注意です。
そのうち、辞める人が増えてくるのも特徴です。
残る、イエスマン
私の会社が合併した時、吸収する側の社長があたらしく就任したのですが、この新しい社長がこれまた評判の悪い人物でした。
知り合った吸収する側の社員から聞いたのですが、この社長、年を取って給料が上がったベテラン社員や、自分に従わない役員をどんどんクビにするというのです。
私の入社時、専務と常務が在籍していました。
年齢は50代前半くらい、どちらも穏やかな人柄で、有能と評判の高い方々でした。
しかし、合併して間もなく、専務・常務両方とも姿を消すことになりました。
後で聞くと、社長に逆らったため居られなくなり、新しい会社に移ったとのこと。
特に常務の方にはとても良くしてもらっていたのですが、突然いなくなって軽くショックでした。
ちなみにググってみると、別の会社で役員を務めていらっしゃるようです。
なお、社長は当時40代半ば~後半くらいで、他の役員には50、60代の方もいました。
年功序列の残る会社にもかかわらず、なぜ社長だけ若いのかというと、社長の父親がもともと吸収する側の社長をやっており、後を継いだからだそうです。いわゆる2世です。
そんなこんなで、社長は2年半ほどで退任することになるのですが、
その時管理職として残った人を見てみると、有能な人は去り、見事なまでにイエスマンばかりになっていました。
さらに社長の退任後、ガタガタになった会社は大企業に吸収される形で存続することになり、時間が経ってからそのイエスマンたちは淘汰されることになりました。
態度が変わるワンマン社長
特徴的だったのが、このワンマン社長の態度の変化でした。
社長の就任直後、全社集会が開かれたのですが、社長は私たちにこのようなことを言いました。
今、会社の業績が悪いのは君たちの頑張りが足りないせいだ、もっと頑張ってもらいたい
正直耳を疑いましたが、確かにこのようなことを言いました。
尊大な態度で、悪い印象だったのを覚えています。
既にお話しした通り悪評の多い人物だったのですが、納得でした。
その後も全社集会は数回開かれ、相変わらず上から目線で自説を述べていました。
ある日、土曜の休日をつぶして開かれた全社集会にて、私は明らかな態度の違いを感じました。
態度が少し尊大ではなくなっているのです、そしてこのようなことを言いました。
今、会社の業績がどんどん悪くなっている、皆さんのアイデアが欲しい。何かあったら遠慮なく言ってください。
自分の気に入らない人は次々クビにする、ワンマン社長の口からとは思えない話しぶりでした。
社長は、会社の方針を決めて実行する役目を担っています。自分の行ったことに自信が持てなくなったのではないかと思います。
その後まもなくし、社長は退任することになります。
この当時、優秀な人や若手がいなくなり、会社の業績は明らかに悪くなっていました。
社長の退任後、会社は大企業に吸収合併されることになって存続することになるのですが、この大企業もあまりよくない企業で、優秀な人や若手が消えていく流れが変わらなかったのはまた別のお話。
ここまでが、会社がヤバくなるとどうなるかの私の実体験です。
皆さんの会社では、こんなことはありませんか?
思い当たるところが多い方は、そろそろ転職の時期が近付いているのかもしれません。
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